カテゴリー「葡萄酒 WINE」の14件の記事

2016年12月18日 (日)

葡萄酒呑録2015年 四つ星連発、国産から仏産の王様まで

一年遅れで葡萄酒呑録を整理し、Tasting Record 2015を公開、Selection of Four Starsも更新しました。秋以降、体調不良で節酒した割には、最近5年間でボトル数は167 本と最多を記録。最高位の四つ星も二十年来で最多の6本と、質量ともに充実した一年でした。内訳は次の通り。メルボルン出張の際に購入したBy Farのシラーはオーストラリアらしからぬ品性ある複雑味が印象的。国産初の四つ星は入手困難な自然派を送り出すBeau PaysageのTsugane La Montagne、メルロ—とは思えない漢方の香りと小梅の味わいが衝撃的。カベルネ系では、チリの銘酒Montes Alpha Mは濃厚で華麗、片や大御所Château Mouton Rothschildは1983年物で程よく熟成。リベラ・デル・ドゥエロからAbadia RetuertaのCuvée El Palomarもテンプラニーニョのブレンドで飲み口は最高。最後は王様DRCのÉchézeaux、一年前の興奮と感動はこちら。これからは佳い酒に絞って呑んでいきたいものです。

|

2016年7月 2日 (土)

八ヶ岳山麓アカマツの森の中で浮世離れのワイン会

東京はいよいよ猛暑が訪れる中、八ヶ岳山麓の知人別荘宅にお邪魔し、いつもの仲間と持ち寄りワイン会を開催。小淵沢の井筒屋にて上品な鰻重で腹拵えした後、アカマツの森をドライブすると、鳥の声が静かに響く別荘へ到着。早速一ヶ月前から保管していたワインと数多くのグラスを並べ、準備万端。今回私は満を持してGuigalのCôte-Rôtie La Landonne 1994を供出。他の主役級はBienvenues Batard-Monrachet 1986、Brunello di Montalcino La Casa 1985、Clos de Vougeot 1996、脇役にDuca Enricoがまわる垂涎のラインナップ。喉かな夕暮れにテイスティングを開始し、深夜までゆっくりと時間を掛けて味わいの変化を楽しみました。モンラッシェは食べ物の存在感と言わしめた流石の味わい、ブルネロは熟成のピークで兎にも角も美味、ヴージョも土の香り豊かで十分こなれていました。さてコート・ロティはと言えば、シラー100%ながら微妙な土臭さがあり、しっかりしたタンニンと意外に落ち着いた硬派な味に品格を感じます。いつしか外は暗闇、高原の外気でひんやりし始める頃、赤ワインの香りと味は大きく変化し、一方で最後まで究極の白ワインのパワーは衰えず。都会の喧噪を忘れ、森とワインで浮世離れの一日となりました。

Pic20160702a

Pic20160702b

|

2015年12月 5日 (土)

人生初のDRCに驚嘆 至福に満ちた持ち寄りワイン会

ワインを飲み始めて四半世紀、遂に究極のワインを頂く機会が訪れました。十数年来、自宅セラーの開けられない特別なワインを持ち寄る会を数名の同志と開いてきましたが、今回は記念すべき第10回。ワイン会ながら、ホスト役の顔が利くベルギービールの名店、ブラッセルズ神楽坂にて開店2時間前の昼下がりに開始。この会ではこれまで数々の銘酒が登場しましたが、今回は特別中の特別、Domaine de la Romanée-Contiが醸すÉchézeauxの1964年物が主役を務め、豪華にもChâteau Pape Clément 1994、Pahlmeyer Proprietary Red 1995、Abadia Retuerta Cuvée El Palomar 1996が脇を固めます。主役のボトルは液面が相当下がっていて、年季の入ったコルクも抜栓中に少し砕けるなど、状態に不安を感じましたが、グラスに注がれたワインは綺麗な褐色を帯び、香りを嗅いだ時点で不安は期待へと変わります。ゆっくりと口に含むとボディに厚みはないものの、熟成した香りに柔らかな酸味とタンニンがバランス良く広がります。さらに時間が経つと、蜜の香りや仄かな甘味が現れ、枯れるどころか芳醇さが増すのには驚かされました。人生初のDRC、まさに半世紀を経た奇跡のワインに心から酔い、至福に満ちた時間を同志と共有しました。

Pic20151205a

Pic20151205b

Pic20151205c

|

2015年11月12日 (木)

葡萄酒呑録2014年 北イタリアの至宝 上野の森でワイン展

ワインの季節が深まる中、今年は秋口からの体調不良のため、節酒を余儀なくされました。その間、昨年の葡萄酒呑録を整理し、Tasting Record 2014を掲載。併せてSelection of Four Starsも更新。122本中、4つ星には北イタリア・トレンティーノ地方の銘酒、土着品種テロルデゴで造られるGranatoが輝きました。ところで現在、上野の国立科学博物館では「ワイン展ーぶどうから生まれた奇跡ー」を開催中。科学と歴史の両面から興味深い展示が並び、戦時中にワインの酒石酸からロッシェル塩を精製し、潜水艦のソナーを開発していたことも初めて知りました。8千年前にコーカサス地方で登場したワインが世界中に広がった壮大な歴史を振り返ると、その末端での恩恵を有り難く頂戴すべく、まずは体調を万全に整えなくてはと気力が湧いてきます。ワイン展のガイドブックに加えて、20年前から5年毎に購入しているHugh Johnson's Pocket Wine Bookの2015年版も仕入れ、しばらくは文献調査に勤しむことにしましょう。Wine Booksを更新。

|

2015年8月 9日 (日)

サンフランシスコ避暑紀行 週末のナパヴァレードライブ

酷暑の日本を離れ、国際学会参加のため、冷涼なサンフランシスコに一週間滞在。実際は、治安が悪いものの宿代が安価なオークランドに宿泊。バークレーに近いため大学生が集うカフェやレストランもあり、Bart(ベイエリア高速鉄道)に15 分程乗ればサンフランシスコ中心街と交通の便も良く、悪くありません。平日は仕事後の夕方、海岸地区に建つフェリービルディングのワインバーに繰り出したり、16年前に訪れたことのある科学博物館が近くに新装オープンしたExploratoriumを体験したり。日曜はレンタカーを借りて、まずはゴールデンゲートブリッジ南端のFort Pointへ。煉瓦造りの砦の屋上に上ると、肌寒い風が吹き寄せる中、雄大な風景が一望できます。ハイウェイでLime Pointの灯台を眼下に対岸に渡り、、小一時間でソノマを抜けると、カリフォルニアワインの聖地ナパヴァレーに入りますが、ナパの市街地は谷の南端にあり、そこから30km程の幹線道路沿いにワイナリーが並びます。高級なワイナリーの見学は予約が必要ですが、今回は気軽にデリで昼食も取れるV. Sattui Wineryを訪問。一人6種類の試飲を同行者4人で注文し、白・赤・甘口と全22種類を味見。それにしても屋外では日差しが強く、海沿いから一転して猛暑、良い葡萄が育つはずです。最後はRobert Mondavi Winery向かいのOpus Oneを表敬訪問し、帰路につきました。

Pic20150809a

Pic20150809b

Pic20150809c

|

2015年7月25日 (土)

空琴楼の真夏の夜の夢 隅田川花火を肴に究極の銘酒

今年は隅田川花火大会にあわせて、ピアノ仲間とホームパーティを開催。昼下がりからワインを飲みながら、来年度のPiano Perspectives第10回演奏会のテーマについて、談義に花を咲かせました。途中に余興として、赤白ワインのブラインドテイスティングを企画。赤は南仏ガメイ種のヌーボー、白はムルソーの古酒を組み合わせ、正答率は6割程度と意外に難問であることを再確認しました。日が暮れるといよいよ花火が打ち上げられ、猛暑ながらバルコニーに出て、しばし光と音の共演を鑑賞。さて、本日のメインイベントは銘酒Château Mouton Rothschildの1983年物、エチケットはSaul Steinberg画。その複雑な香りと熟れた味は、まさに真夏の夜の夢。

Pic20150725

|

2014年11月 2日 (日)

葡萄酒呑録2013年 カナダ、スイス、オーストリア産に感心

今年も晩秋に入り、昨年の葡萄酒呑録Tasting Record 2013を掲載。残念ながら昨年飲んだ145本の中に最高位の四つ星はなく、Selection of Four Starsに2001年以来のNoneの表記となりました。とはいえ、6月にカナダ、9月にスイスとオーストリアのワインを地元で味わい、思い出に残るものも多数あります。カナダのケベック州ではシードルから作るアイスワインに出会い、スイスでは赤のHumagne Rouge種とCornalin種、オーストリアでは白のGrüner Veltliner種、赤のZweigelt種が良質。これらの地元品種は覚えておくに値します。昨年末に恩師の喜寿祝いで差し上げたBeringerのPrivate Reserveをその場で開けましたが、さすがの味わい。限りなく四つ星に近いものの、過去2回の感動には僅かに及びません。さて今年はどうなることやら、感動のワインに巡り会いたいものです。

|

2014年9月 9日 (火)

ポーランド紀行その1 古都クラクフは意外に美食の街

晩夏のポーランド出張、国際学会参加のため、クラクフに一週間滞在。世界遺産の旧市街には欧州最大4万平米の中央広場があり、大勢の観光客で賑わっています。広場中心には長大な織物会館が鎮座し、現在は土産物屋のアーケードとして利用され、周辺には聖マリア教会や旧市庁舎などの歴史的建物が建ち並びます。旧市街から少し離れたユダヤ人街のカジミエシュ地区に見つけた音楽学校の寮に宿泊。部屋にはボストンのアップライトピアノまであり、しかも格安で大満足。400年以上続く市場Stary Kleparzを訪れると、野菜や果物、肉類が豊富。地元の食堂に入り、スラブ圏らしいロールキャベツやピエロギを頂くと、素朴ながら意外に美味。ピエロギは多くの種類があり、基本は豚の赤身肉詰め、炒めた脂が上に乗せられています。ポーランドは物価が安く、お陰で毎晩良いレストランに出かけては、東欧や南コーカサスの珍しいワインを大いに楽しみました(Wine Lifeを更新)。

Pic201400907a

Pic20140909b

Pic20140907b

|

2014年7月12日 (土)

空琴楼ワイン便り 生死不明の珍酒と古酒はいかに

台風一過の猛暑の中、自宅でピアノ仲間とワインパーティー。ビールとカヴァで喉を潤した後、セラーから白と赤を2本ずつ、中でも生死不明の珍酒と古酒を開けることに。まずは無難にAnselmiのCapitel Croce 2002、黄金色は一層濃く、樽香を伴ったガルガネーラ種の凝縮した味わいが秀逸。次に、シチリアとチュニジアの間に浮かぶ火山島Pantelleiaの原始派ワイン、Giotto BiniのSerragghia Bianco Zibibbo 2007。アンフォラ(素焼きの壺)を地中に詰めて醸造するビオワイン、葡萄はモスカート(ジビッボ)種。グラスに注ぐとオレンジ色の濁りに驚きますが、トロピカルフルーツ系の香りが圧倒的。味は酸が立っていましたが、まさに珍酒の本領を発揮。赤に移って、Louis LatourのCorton Clos de la Vigne au Saine 2004は想定内の軽い仕上がり。最後は生まれ年の古酒、FossiのChianti Classico Riserva 1968。意外にも味と香りともにしっかり生きていて、淡い味ながら複雑な土臭さを楽しめました。久しぶりにセラーのワインを消化でき、満足のいく一日でした。

Pic20140712

|

2013年10月20日 (日)

葡萄酒呑録2012年 ボルドーとブルゴーニュの競演

ワインの季節真っ直中、遅ればせながら昨年の葡萄酒呑録Tasting Record 2012を掲載。昨年は最高位の四つ星を、奥沢のRotisserie La Regaladeにて同時に飲んだボルドーとブルゴーニュの2本に付けました。Selection of Four Starsを更新。毎年、ワイン仲間と各自色々な理由で開けられないワインを持ち寄る会を開いていますが、その時はフランスを中心にヴィンテージ物の豪勢なラインナップとなりました。オーナーソムリエの上質のサービスと料理がワインの実力を最大限に引き出してくれたお陰で、至福の満足感を味わうことができました。

|