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2017年12月 6日 (水)

年の瀬の二公演 岡田博美の超絶技巧、エマールの眼差し

11月末は久しぶりに東京文化会館小ホールを訪れ、岡田博美氏のピアノリサイタルへ。標題は「Virtuosity - バロックから近代まで」、前半はバッハの半音階的幻想曲とフーガに始まり、ワルトシュタイン、後半はリャプノフのレスギンガやドン・ジョバンニの回想など、名技性満載のプログラム。バッハの緻密な演奏に対して、後半は意外にも情熱が過ぎ、勢いで走り抜けた印象を受け、やや残念。ホールでは中央やや右寄りの席でしたが、低音域が過多に響き、明瞭性が今ひとつ。記憶では良い音響のイメージがありましたが、前回訪問が思い出せません。少なくとも2014年の改修前ですが、改修の影響か、聴く耳が変わったのか。12月初めは東京オペラシティコンサートホール にて、エマールによるメシアンの幼子イエスに注ぐ眼差し全曲演奏会。最大の期待を持って向かいましたが、演奏会というより宗教的な精神体験のようで、期待以上の圧倒的な感銘を受けました。自身の存在すら意識させない程の音楽への没入感は、エマールの高度な演奏技術と音楽的理解が為せる業。ホールの雰囲気も大いに貢献、もちろんメシアンのまさに神懸かり的な創造があってこそ。

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