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2014年12月14日 (日)

ポゴレリチ来日公演 サントリーホール23年前の幻影

1991年の学生時代、イーヴォ・ポゴレリチのリサイタルを聴きにサントリーホールに心躍らせ向かったことを想い出します。今夜は23年振りに同じ場所にて同一人物のリサイタルを聴きましたが、様々な意味で隔世の感があります。その昔の2回のリサイタルでは、Aプログラムとしてショパンのノクターンとソナタ第3番、ラヴェルの高雅で感傷的なワルツ、ラフマニノフのソナタ第2番、Bプログラムとしてハイドン、スカルラッティ、ショパンのマズルカ、ブラームスの間奏曲、スクリャービンのソナタ第4番、バラキレフのイスラメイ。ロシア物の名曲が目を引きますが、それらに限って大味で良い印象は残っていません。今世紀に入って、異常に長い演奏時間を噂に聞くだけで敬遠していましたが、今回のプログラムでは新曲が目白押し、チケットに触手が伸びました。前半はリストのダンテ、シューマンの幻想曲、後半はストラビンスキーのペトルーシュカ、ブラームスのパガニーニ変奏曲。開場時にホールに入ると、舞台上では帽子をかぶった大柄なおじさんがゆっくりとピアノを弾いています。当の本人ですが、開演10分前になって係員に呼び止められ、ようやく楽屋に戻りました。さて開演後は独自の世界を展開、特に緩除楽章の揺れるテンポ設定は相変わらずで、何とか聴くに堪える範囲内。ただやはり音楽の時間軸上の構造が溶解しているため、体の中まで流れてきません。しかしよく思い出すと23年前もその性向はあった気もしますが、それもいまや記憶の彼方。ところで、今日の座席は1階10列目右端でしたが、音は遠く感じられる上、打鍵が二重に聞こえ、予想以上に残念な結果に終わりました。やはりいつものバルコニー席が無難のようです。

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