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2013年4月21日 (日)

ユジャ・ワン二都公演 ホールの聴き比べで耳から鱗

今や飛ぶ鳥を落とす勢いの若手女流ピアニスト、ユジャ・ワンのリサイタルを京都と東京で拝聴。プログラム変更があり、同一曲目を聴く羽目になりましたが、期せずして、京都コンサートホールサントリーホールの音響の厳密な聴き比べを体験しました。前半はスクリャービンの第2ソナタとプロコフィエフの第6ソナタ、細部までの完璧な制御、特に後者の切れ味には驚嘆。後半はリーバーマンのガーゴイル、ラフマニノフの第2ソナタ、超高速の指回りや豪快な強音だけでなく、繊細な弱音も見事、音楽の流れが自然です。アンコールではカルメン変奏曲やセビリアの理髪師の他、プロコのトッカータが強烈で、今回の公演で最も印象に残りました。若き日のアルゲリッチしか比較にならないでしょう。さて、ホールの聴き比べについて。座席はともにS席、京都では7列目右側、サントリーでは右側バルコニー最前列でしたが、後者の方が格段に良い印象でした。低音から高音まで、強音から弱音まで驚くほど明瞭で、実際より距離が近く感じられ、親密感の高い印象を受けます。一方、前者では残響は豊かなものの、余計なカラーレーションが感じられました。仕事柄、普段ホールの音響には注意していますが、これほど演奏会の価値を左右する違いに改めて驚かされ、耳から鱗の思いでした。

Pic20130419

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